スパイ用語を知って諜報に備えよう!

スパイ用語を知って諜報に備えよう!

 貴方はスパイ用語をどれだけご存知でしょうか? 

一番メジャーなスパイ活動「ヒューミント」

 ヒューミント【HUMINT; human intelligence】というのは、人間やメディア等を用いたスパイ活動の事を表します。合法的な活動や捕虜の尋問等も含み、一般的なスパイ活動のみを指すわけではありません。駐在武官や外交官による活動をリーガルヒューミント、身分詐称する等の違法な方法で不法に入国して、情報を集める手段をイリーガルヒューミントと呼びます。なお、リーガルな手段のものであっても、その活動や手法がその当時国内で不法的と見なされてしまった場合は、ペルソナ・ノン・グラータが言い渡されてしまう場合もあるのです。ペルソナ・ノン・グラータに関しては後述いたします。

ヒューミントの手段

  • 聴取《Debriefings》:友軍、民間人への質問
  • 選別《Screening》:人的情報源、メディアからの情報の評価、選別
  • 連絡《Liaison》:友軍、民間組織との連絡
  • HUMINT接触作戦《HUMINT Contact Operations》:いわゆるスパイ活動
  • 文書開拓《Document Exploitation:DOCEX》:全メディアからの情報の抽出
  • 尋問《Interrogation》:捕虜等の尋問
  • ハニートラップ《Honey trap》 :男女の性的関係を利用した、いわゆる「色仕掛け」

 このように様々な手法で人から情報を手に入れるのですね。それではペルソナ・ノン・グラータが何なのかを見て行きましょう。

ペルソナ・ノン・グラータ

 ペルソナ・ノン・グラータ《ラテン語で「好ましからざる人物」を意味する言葉》とは、外交用語の一つで、外交関係に関するウィーン条約や領事関係に関するウィーン条約で明記されている項目の一つです。

 外交団員の一員となるには外交官になる必要があり、外交官になるには派遣国にそう認められると同様に、接受国にもそう認めてもらわねばならないのですが、接受国から受け入れを認められた場合は「アグレマン」がされるのですが、逆に拒否されることもあります。この外交官待遇拒否が「ペルソナ・ノン・グラータ」なのです。外交官の場合はあらゆる国内法が適用されず、不法的もしくは不適当だとしても逮捕して、拘束することは出来ません。そんな中、唯一出来る行為が、このペルソナ・ノン・グラータとなっています。この拒否はいつ何時でも一方的に発動でき、またその理由を提示する義務はありません。しかしながら、提示をしてもよいということにはなっています。接受国はいずれかの者がその領域に到着する前においても、対象外交官がペルソナ・ノン・グラータであること明らかにすることができます。ペルソナ・ノン・グラータの通告を受けた場合には、派遣国は状況に応じて対象者の「本国へ召還又は外交官任務終了」をしなければなりません。

 対象の外交官に対して、接受国外務省から駐在公館を通じて、「あなたは我が国に駐在する外交官に相応しくないので本国へお帰り下さい。もしくは外交官任務を終了して下さい」と正式に通告することで発動されることが多い。派遣国が「ペルソナ・ノン・グラータ」発動後に対象外交官の「本国へ召還又は外交官任務終了」の履行義務を拒否した場合又は相当な期間内に行わなかった場合には、接受国は対象者の外交官待遇を拒否して一般市民として拘束できます。

「ペルソナ・ノン・グラータ」は接受国が有する唯一の拒否手段で、これ以外の手段《強制送還、身柄拘束》を用いて外交官の非行を制裁することは出来ません。また、本来は入国が当然に許可されるべき要人であっても、経歴や言動等が相手国に問題視された場合には到着地国際空港の制限区域から出場することが認められず、帰国を求められています。この措置をも指します。

ハニーポット

 ハニーポットは、コンピュータセキュリティ用語としては、不正アクセスを受けることに価値を持つシステムのことを指す。元来は「蜜《の詰まった》壷」の意味で、何らかの有益そうな情報や資源がありそうな場所を用意して、それにつられた者を観察したり、肝心な部分で被害を出さないために目をそらせたり、コンピュータ・フォレンジックスを行うための証拠を集めたりする、一種のおとり手法に使われています。手法そのものをハニーポットと呼ぶこともあります。ハニートラップと間違えられやすい用語ですが、こちらはサーバー攻撃を利用するスパイ行為、シギントから防諜するための作戦です。

防諜

 防諜とは、外国政府やテロリストからの諜報活動や破壊活動を無力化することです。

諜報活動を行う外国政府に関する情報を収集するか、または諜報活動に対してダメージを与えるために活発な情報操作を行います。主に公安警察が担当します。軍隊は、防諜部隊を設置している場合が多い。この項目では、外国政府やテロリストによる、諜報活動や破壊活動等の抑止について言及します。

情報収集の手段

諜報活動は、用いる手段により以下のように分類されています。情報収集には決して秘密・非合法な手段ばかりが用いられるわけではありません。収集した情報を分析・評価することで指導者が判断を下すために役立つ情報《インテリジェンス》を生産します。

公開資料「オシント」《OSINT:Open sourse intelligence》
 ニュース・雑誌・TV・インターネット等のメディアを継続的にチェックしたうえでは、書籍・公刊資料を集めて情報を得る手法です。英語では「オシント」《OSINT:Open sourse intelligence》と呼ばれています。各国の情報機関は、諜報活動の9割以上はオシントに当てられるとされました。
人間「ヒューミント」《HUMINT:Human intelligence》
 人間を介した情報収集の方法です。有識者から話を聞いたり、重要な情報に接触できる人間を協力者として獲得・運営して、そこから情報を入手します。英語では「ヒューミント」《HUMINT:Human intelligence》と呼ばれています。各国の在外公館《大使館・総領事館等》には情報機関からの出向者等が駐在してヒューミントに従事している場合が多いですが、彼らは任地国で合法的なヒューミントを行うのが一般的です。合法的なヒューミントにとどまっている限りは犯罪ではありませんが、任地国政府の防諜機関《日本の場合だと公安警察》は情報機関からの出向者を行動確認しており、一線を超えた場合にはペルソナ・ノン・グラータが発動され、任地国から退去を求められることになります。
画像「イミント」《IMINT:Imagery intelligence)、「イマジント」《IMAGINT》
偵察衛星や偵察機によって撮影された画像を継続的に分析する事で情報を得る手法です。英語では「イミント」《IMINT:Imagery intelligence)、「イマジント」《IMAGINT》と呼ばれています。写真撮影による情報収集を「フォトミント」と呼ぶこともあるといいます。
電波、電子信号「シギント」《SIGINT:Signals intelligence》
通信や電子信号を傍受する事で情報を得る方法です。英語では「シギント」《SIGINT:Signals intelligence》とも呼ばれています。旧日本軍では「特殊情報」と呼ばれていました。シギントの中には、電話や無線、インターネット等の通信を傍受して暗号解読《本文が分らなくとも交信《トラフィック》解析だけで手がかりになり得る》を行う「コミント」《COMINT:Communication intelligence》、レーダー等から放射された信号を傍受する「エリント」《ELINT:Electronic intelligence》、水中に設置したセンサーやソナー等を使って潜水艦等が発する音を収集する「アシント」《ACINT:Acoustic intelligence》、テレメトリー、ビーコン信号等からの情報収集を行う「フィシント」《FISINT:Foreign instrumentation signals intelligence》等があります。このほか通信傍受とは少し異なりますが、郵便を検閲するのも一般的な情報収集手段です。
化学「マジント」《MASINT:Measurement and Signatures intelligence》
赤外線や放射能、空気中の核物質といった科学的な変化をとらえる事で情報を収集する方法です。英語で「マジント」《MASINT:Measurement and Signatures intelligence》と呼ばれています。核実験の探知等、主に軍事諜報に用いられています。 以下のような手段を用います。「ラディント」《RADINT:Rader intelligence》:レーダー信号の傍受を行う周波数情報《Frequency――》:核爆発や、エンジンの周波数から得られる情報の収集E-O情報《E-O――》:紫外線、可視光線、赤外線から得られる情報の収集地球物理学情報《Geophysical――》:地震、大気の振動、磁場の変化等から得られる情報の収集ヌシント《NUCINT:Nuclear intelligence》:放射線から得られる情報の収集《異常増加で原子力施設の事故や核実験等が探知出来る》
物質情報「テキント」《TECHINT:Technical intelligence》
《Materials――》:化学物質の分析から得られる情報の収集装備の研究外国軍の装備を研究して、使われている技術や弱点等を見つけ出す手法です。英語では「テキント」《TECHINT:Technical intelligence》と呼ばれています。
他機関との協力「コリント」《COLLINT:Collective intelligence》
利害関係を同じくするインテリジェンス機関が相互に協力することです。英語では「コリント」《COLLINT:Collective intelligence》と呼ばれています。友好国のあいだでは相互に「リエゾン」と呼ばれる連絡要員を派遣している場合があり、定期的に情報交換を行っています。

他にもこんな用語が

「インフォーマント」
情報提供者のことです。意識的・無意識不問でエージェントに接触して、情報を提供する人物のことです。
「カバーストーリー」
偽の経歴のことです。ソ連ではレジエントと言われています。外国で怪しまれず。生活するために用意されます。
「スリーパー」
普段は一般市民として生活しますが、緊急事態時に本国からの特別任務の指令を受けて活動します。
「セーフハウス」
隠れ家のことです。ソ連ではドーボクと言われています。
「ベネトレイション」
エージェントを潜入せる、盗聴器等を密かに取り付ける事です。
「リクルーター」
スパイ発掘係。いわゆる勧誘活動。
「クワイエット・ワンズ」
直訳すると「大人しい人」意訳すると同性愛者のことです。
「レイブンズ」
獲得しようとする女性を色仕掛けで引き込む役の男性のことです。

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